■函館ラーメンのルーツ■
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開港から始まった函館のラーメン
安政6年、国際貿易港として開港した函館は、内外のさまざまな文化をいちはやく取り入れた都市であった。明治末期には交通、産業、経済の中心的役割を果たし、東京以北最大の街といわれた。もちろん、食文化もそのひとつであり、ラーメンが市民の間に根ざした歴史も古い。
開港と同時に昆布の買い付けに来函した華僑とは、明治中頃には活発に海産物の貿易で行ききを始めたという。函館の人は彼らを広東(カントン)さんと呼んで親しんでいたという話も残っており、今も大町に残る中華会館が当時の賑やかな往来を感じさせる。現在の函館ラーメンのまっすぐな麺と澄んだスープの味わい、そして華僑との親交の歴史的背景などから、函館のラーメンのルーツは、華僑から伝わった中国南部の塩味の湯麺だという説がある。
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